『老年精神医学雑誌』というジャーナルが、「認知症とアート」という特集を組みました。私にも依頼があり、寄稿しました。これまでやってきたことを、わかりやすくまとめるいい機会になりました。
【抄録】
認知症の人のウェルビーイングを高めるアート活動について,文化政策研究と評価学の知見をもとに実践的基盤を整理した.アート活動にかかわる概念を整理し,その特徴を,創発的プロセスの重視,非言語表現による記憶の活用,非効率であることの価値,場のデザインによる主体性の引き出しとして明確化した.そのうえで,短期・中長期および個人・関係性・社会環境にまたがる成果を体系的にマッピングした.さらに,従来の量的評価の限界を踏まえ,代替的アプローチを提示し,医療福祉と芸術の協働を促進する対話とマネジメントの重要性を示した.
特集 認知症とアート
・認知症非薬物療法としてのアート(古田晶子)
・認知症の人のウェルビーイングを高めるアート活動― 概念整理,成果のマッピング,評価アプローチの検討(中村美亜・長島洋介)
・軽度認知障害の人に対する芸術活動や音楽活動(岡橋さやか・大沢愛子)
・認知症の人に対する臨床美術のエビデンス― スコーピングレビュー(川久保悦子)
・認知症ケアにおける臨床美術のナラティブ・アプローチ― 共主体的行為と時間内在的ナラティブ生成(保坂 遊)
・認知症の人に対する音楽療法のエビデンスと実践(佐藤正之)
・認知症BPSD患者における演劇情動療法(藤井昌彦ほか)
・認知症による獲得性サヴァンと芸術的創造性(緑川 晶)
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